(´ω`)

萌えと癒しを糧に生きる社会人腐女子。ヤンデレやJUNE系の重い話が大好き。懐古厨なので昔のBLばかり読んでいます。

赤鯨衆に対して思うこと


ただ今32巻を読んでいますが、びっくりするほど進まない!正直4部を舐めてました…

3部って読みやすかったんですね。いや後半は怪しいけど…世界史オタクで日本史はさっぱりな私にとって神話などがふんだんに盛り込まれるとなかなかきついです。


そして何と言っても辛い展開。高耶さんが振興宗教の教祖ということで総バッシングされているからではありません。弾圧することしか脳がない、排他的な現代人という描かれ方にとってももやもやするのです…

これは本当に主観的でこんな風にしか読めない捻くれ者の私が悪いんだけど、一人くらい穿った見方をしても良いよね。そして私が炎の蜃気楼と対話しながら読んでいるのはこのもやもやがずっと付きまとっているからなのです。

私は3部がこのシリーズについていけるかどうかの分かれ目だと思っています。3部には赤鯨衆の生き方がこれでもかという程描かれています。生は自分で勝ち取るものであり、生きることは復讐だと主張する彼ら。そして

赤鯨衆は居場所がない者の居場所になろうして戦います。

高耶は(もう呼び捨てにしちゃう)そんな彼らと出会い、肉体を持たず人間に憑依して生きる怨霊を否定出来なくなります。400年間使命のために怨霊を調伏してきた高耶が、怨霊と仲間になり彼らのために戦っている。ここで私はかなり混乱してしまいました。3部を最初から読んでいれば高耶の心境の変化もよく分かります。上杉から降ろされ使命のために換生を続ける理由がなくなる。鬼八の毒を受けて、居るだけで生き物を害する存在になってしまう。今までとは同じように生きられないのは当たり前です。しかし、読者としては怨霊という侵略者と戦う存在であった夜叉衆から離れることで、いつの間にか侵略する側に回っていることを簡単に受け入れられないのです。私にとって赤鯨衆が鬼門なのはそのためです。晴家が32巻あたりで言っていた様に理屈では理解できるけれども、本能がそれを拒否するのです。

そして極め付けが裏四国の成立。この辺りから既に誰にも感情移入出来ずに、置いてけぼりにされたまま読んでいます。まあ、高耶の心が分かって寄り添える人は直江しかいないんだろう…その意味で二人の関係は本当に尊いと思うんですけどね。


赤鯨衆が手放しで受け入れられないのは、弱肉強食の理論を通しているからです。特に兵頭。腐女子の私は高耶を巡る直江と兵頭の三角関係にきゃっきゃしてたんですが、それどころじゃなくなってきました…

やっぱりね、たとえ偽善でも人間はその生を誰にも侵害されない存在だと思うんですね。その逆で、他人を侵して生きることは許されないと思うんですよ。だから、兵頭の生き方が納得出来ないのです。兵頭は乗っ取られるのは弱いせいだと言うけど、それは犯罪者の理論だと思う。理性ある者として超えてはならない一線があると思います。さらに怨霊は生命を奪って生きているんだから、現世に何の責任を持たないのは卑怯だと思うんですね。肉体はただの器ではないのです。そういう訳で3部からは段々と感情移入できなくなってきました。


本当に文句ばっかり言ってる…(;o;)

嫌なら読むなって感じですね。でもどうしても引っかかってしまうのが苦しいのです。